住んでいない地域の議員になれないのは憲法違反ではないか

こんにちは!堀 孝童(ほりこうどう)です。全国各地で毎週のように選挙が行われていますが、住んでいない都道府県の議員や市区町村の議員になれません。

被選挙権が無いと議員になれない

被選挙権

被選挙権は公職選挙法 第10条で定められており、都道府県の議会の議員は3項、市区町村の議会の議員については5項で定められています。

(被選挙権)
第十条 日本国民は、左の各号の区分に従い、それぞれ当該議員又は長の被選挙権を有する。
三 都道府県の議会の議員についてはその選挙権を有する者で年齢満二十五年以上のもの
五 市町村の議会の議員についてはその選挙権を有する者で年齢満二十五年以上のもの

「満25歳以上にならないと議員になれません。」ということです。

選挙権

選挙権は「投票できる権利」です。公職選挙法 第9条で定められています。

知事・都道府県議会議員の選挙
・日本国民で満18歳以上であり、 引き続き3カ月以上その都道府県内の同一の市区町村に住所のある者
※引き続き3カ月以上その都道府県内の同一市区町村に住所を有していたことがあり、かつ、その後も引き続きその都道府県の区域に住所を有する者を含む。

総務省「選挙権と被選挙権」

市区町村長・市区町村議会議員の選挙
・日本国民で満18歳以上であり、 引き続き3カ月以上その市区町村に住所のある者

総務省「選挙権と被選挙権」

「3ヶ月以上住む」ということです。

被選挙権とは「議員になれる権利」

被選挙権は「選挙に立候補できる権利」という認識の方が多いですが、実は「議員になれる権利」のことです。

被選挙権は、みんなの代表として国会議員や都道府県知事・都道府県議会議員、市区町村長・市区町村議会議員に就くことのできる権利です。

総務省「選挙権と被選挙権」

「就くことのできる」がポイントです。

被選挙権が無くても立候補できるが、票が無効になる

被選挙権は「選挙に立候補できる権利」ではないことがわかりました。このことから、日本国民ならどこに住んでいても日本中のどの地方議会議員選挙に立候補できるということになります。

しかし、被選挙権が無い候補者に投票しても無効になります。無効投票については公職選挙法 第68条の5項で定められています。

(無効投票)
第六十八条 衆議院(比例代表選出)議員又は参議院(比例代表選出)議員の選挙以外の選挙の投票については、次の各号のいずれかに該当するものは、無効とする。
・・・
五 被選挙権のない公職の候補者の氏名を記載したもの
・・・

「被選挙権がなかったら無効になる」ということです。もし、当選する得票数でも無効、0票になり、当選できず議員になれません。

憲法違反である理由

東京都葛飾区を例とします。

【現状】葛飾区民以外の人は葛飾区議会議員になれない

例えば、富山県民の私が東京都の葛飾区議会議員になりたくても、葛飾区議会議員選挙には立候補できますが、どんなに多くの票が入っても葛飾区議会議員になれません。

言葉を変えると葛飾区民以外の人が、葛飾区議会議員という職業に就きたくても就けません。

日本国憲法 第22条 「職業選択の自由」

第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

「どんな職業を選んでもいいよ。」ということです。

議員に就けないのは「職業選択の自由」に反する

「議員」は職業の一つですし、葛飾区議会議員も職業の一つです。それに就けないのは憲法 第22条の「職業選択の自由」に反しているのではないか。

争点は「職業選択」=「就職」?

憲法違反であるかどうかは「就職」が「職業選択」に当たるのかどうかが争点かと思います。

あなたはどう思いますか?

被選挙権を見直す必要あり

そこに住んでいない人が議員になることは、憲法では認めているけど、公職選挙法では認めていないという矛盾があるのが現状です。そこに住んでいない人がそこの議員になるのは問題ないです。そこに住んでいないからこそ、良い案や意見が出るかもしれません。また、選挙に立候補することで有権者や他の候補者、選挙管理委員会など、誰かに迷惑をかけることもないです。また、議員のなり手不足が叫ばれていることもあり、公職選挙法 第10条の被選挙権を見直す必要があると思います。