被選挙権がない人が選挙に立候補できる理由

こんにちは!堀 孝童(ほりこうどう)です。2019年5月19日、東京都墨田区に住民票がある女性が足立区議会議員選挙に立候補しました。なぜ足立区民ではない人が足立区議選に立候補できたのか。法律の条文は難しい言葉で書かれているので、条文を読まなくてもわかるように説明します。

選挙権と被選挙権

公職選挙法 第2章で定められています。

選挙権

選挙の立候補者に投票できる権利。

被選挙権

議員になることができる権利。

被選挙権は立候補できる権利ではない

被選挙権は、みんなの代表として国会議員や都道府県知事・都道府県議会議員、市区町村長・市区町村議会議員に就くことのできる権利です。

総務省 | 選挙権と被選挙権

「就くことのできる権利」と書かれているのがポイントです。「就く」とは、「議員になる」という意味であり、「選挙に立候補する」という意味ではありません。

選挙権と被選挙権を持つには

年齢などの条件は総務省の公式サイトに書いてあります。

http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo02.html

誰でも立候補できるが議員になれない

立候補は住所不問・年齢不問

被選挙権は立候補できる権利ではなく、議員になることができる権利であることを説明しました。ということは、そこに住んでいなくても、被選挙権がある年齢に達していなくても(年齢不問)選挙に立候補できることになります。

都道府県議会議員選挙と市区町村議会議員選挙の被選挙権は「3ヶ月以上、住所を有する」という条件がありますが、被選挙権は議員になることができる権利であり、選挙に立候補する権利ではないので、住所を有していなくても立候補できることになります。

立候補できない人

誰でも立候補できることを説明しましたが、公職選挙法 第9章には立候補できない人について定められています。簡単に説明すると以下です。

公職選挙法 第86条の8
犯罪者(選挙に関する犯罪や政治資金規正法違反など)は立候補できない。

公職選挙法 第87条の1
同時に2つ以上の選挙に立候補できない。

立候補しても票は無効になる

しかし、被選挙権がない人が立候補した場合は、どれだけ票が入っても票は無効、落選となり、議員になることができません。

公職選挙法 第7章
第68条(無効投票)
5 被選挙権のない公職の候補者の氏名を記載したもの

まとめ

選挙権、特に被選挙権を正しく理解することで地方議員の場合、どこに住んでいても立候補できることがわかります。また、被選挙権について考えると「国会議員や都道府県知事、市区町村長はどこに住んでいてもなれるのに、なぜ都道府県議会議員と市区町村議会議員はそこに住んでいないとなれない?」と疑問に思いました。